2013年11月29日

【ArtFM 棟方志功アートステーション(新潟県南魚沼市)】

新潟県南魚沼市の
棟方志功アートステーションへ行った。

場所は六日町、駅舎1階に位置する当館、
正直、観光案内所にしか見えない。

展示は市の所蔵品で、
外観に反し充実している。

肉筆の棟方志功、中川一政、
キスリング、シャガール、ビュッフェetc。

期待薄の展示室がいつしか至福の空間へと変わっていた。

/スグル
 今回の1枚目は、上越線(普通電車)の動く車内から撮った景色です。六日町近辺で撮りました。過去を思い出してみると、先日レポートした北海道富良野の後藤純男美術館の時といい、山梨県の平山郁夫シルクロード美術館の時といい、知らず知らずのうちに車内から景色を撮影しています。それほどに景色の良い路線が日本全国にあるということですね。

 今回は交通手段からの紹介です。東京から越後湯沢までE4系新幹線 Maxとき で向かいました。

 越後湯沢駅から六日町駅までは上越線です。乗車時間自体は20分ほどなのですが、本数は決して多くはないので待ち時間がそこそこあります。

 六日町駅前です。何もないというわけではありませんが、目立ってこれがあるという事もありません。実のところ別の美術館にお邪魔するためにこの地へ来たため、まさかこんな雰囲気の場所で美術館が見つかるとは思いもしませんでした。

 六日町駅の駅舎、すなわち、棟方志功アートステーションの建屋です。画面中央に見えるヨコに長い屋の下に入口があります。

 入口です。いかがでしょう、期待が高まりますか?職員さんにもお話したことなので正直に書きますが、当館を見つけたのは偶然です。別の館へ行くためのバス待ちでウロウロしていたら、たまたま見つけました。棟方志功の名があるものの観光案内所みたいな外観なので、きっと版画が数枚あるのだろうと思っていました。が、予定外にこれがすごかったわけです。
 展示室の大きさこそ小型ですが、展示品は逸品揃いで、棟方志功の版画はもちろん、「リラの花妃」など肉筆画も約10点、その他に加山又造、中川一政、彼末宏「花」「薔薇」、鈴木博「花と少女」、シャガール「踊り子と花束」、キスリング、ビュッフェ「赤い花」など心惹かれる作品が多数ありました。展示総数は50点ほど。バス待ちの50分間では味わい尽くせない素晴らしい内容でした。
 これらの作品は南魚沼市の所蔵品です。職員さんに伺ったところ、その数は400点以上で、六日町出身の実業家 田中政之氏が収集なさったものとの事。平成4年に寄贈されました。
 保管先は南魚沼の今泉記念館で、今泉記念館の学芸員さんがピックアップし、年4回の展示替えがなされます。ということは、毎度の「二菩薩釈迦十大弟子(棟方志功の代表作)」もいつかは拝見できるのかもしれませんね。またの訪問が楽しみです。

 当館の所蔵品の画像が全く見つからなかった為、参考画像を2点だけ載せておきます。こちらは彼末宏(かのすえひろし)「薔薇」です(※当画像はネットより拝借)。質感のない画像で恐縮ですが、このように色が燃え上がる作品が2点展示されていました。
 他のどうしてもご紹介したかった作品は、鈴木博(すずきひろし)「花と少女」や、シャガール「踊り子と花束」、棟方志功「リラの花妃」などです。またの訪問の際にはご紹介できるよう取り組んでみようと思います。

 こちらも参考画像(今回拝見した作品ではありませんし、当館で展示されるかどうかもわかりません。)、棟方志功「二菩薩釈迦十大弟子(一部)」です(※当画像はネットより拝借)。
 棟方志功の代表作とされる当作品、木版画なので刷り上がりに優劣があるものの各地の美術館で拝見することができます。私は、栃木県立美術館(屏風になっているため更に動きがあります)、青森県立美術館、大原美術館、棟方志功記念館、北海道立函館美術館(所蔵品ではありません)、上記の今泉記念館などで拝見しました。是非に見ておきたい逸品です。

【棟方志功アートステーション】
〒949-6680
・新潟県南魚沼市六日町140-2 JR六日町駅東口1F
・TEL:025-770-1173
【開館時間】
・9:00~17:00(入館は16:30まで)
【休館日】
・展示替期間以外無休
【料金】
・500円(一般)
【アクセス】
・JR上越線/ほくほく線 六日町駅 下車→東口1F
※駅の建屋の中にあります。東口(2F)を出て1階に降ると美術館入口がすぐに見つかるはずです。

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