2013年11月17日

【ArtFM リアス・アーク美術館(宮城県気仙沼市)】

宮城県気仙沼市のリアス・アーク美術館へ行った。

石山修武設計、小高い丘に建つ当館、
チラリな外観に方舟より秘密基地を思う。

常設展示は震災記録、民俗資料、美術作品で、
地元所縁の絵画・彫刻等が並ぶ。

閉館期間1年4ヶ月。
悲愴感のない美術展示に、
復興への歩みが見えた気がした。

/スグル
 今回の1枚目は、リアス・アーク美術館へ向かう途中で見える美術館の姿です。美術館の建屋の上に立つ小さな船のようなものが2つ見えます。貯水槽かと思ったのですが、職員さんに伺ったところ、冷却塔とのことでした。

 こちらも、向かう途中で見える美術館の姿です。丘陵地の中でも更に高い場所に建っています。ですが、木に囲まれており外観の一部しか見えません。職員さんに伺ったところ、当館は舟(アーク=方舟(はこぶね))のイメージだそうです。いかがですか?ちなみに私には、秘密基地か研究所のように見えました。

 リアス・アーク美術館の入口の近くです。右半分の中央あたりに写る親子連れの先が入口となっています。

 建屋全体がどんな形をしているか想像つきますか?各写真を見ても分からないでしょうが、現地で眺めても分かりません。Webサイト上の図面や航空写真を見てはじめて掴むことができました。

 館内です。細長い造りになっています。

 Webサイトの情報によると、「内壁にはコンクリートや日本伝統技術の漆喰壁を用い、外壁には飛行機に使用されるアルミ合金パネルを用いられている」のだそうです。当レポートを作成する時まで気付くことができなかったんですけどね。

 奥に進むとガラス張りの面にたどり着きました。一部がツノのように飛び出しています。

 ツノからの眺めです。街や海の「方面」を眺めることができます。が、市街そのものや海は見えませんでした。


 さて、展示作品です。田塚麻千子(たづかまちこ)「Wool」(だと思います)(※当画像はネットより拝借)。
 当画像は質感に劣化があり、現物の良さの片鱗しか見えませんが、参考までに載せておきました。現物は質感たっぷりな写実絵画となっています。絵の雰囲気や毛の具合には業が渦巻いており、ニンマリとしているような瞳には悪事を見透かされる思いがしました。

 コイズミタイチ「青い惑星」です(※当画像はネットより拝借)。
 存在感のない存在感、とでも言えばいいのでしょうか。リアルとかではないのですが、自然であるがために、振り返ると実際に人がいるようで驚きます。パッと見た感じ舟越桂さんを思い浮かべなくもないのですが、存在感の質が違うと感じました。

 荒井俊也(あらいとしや)「歩くサッポロ一番2002」(※当画像はネットより拝借)。
 眺めた感想を皆さんに伺いたくなる作品です。いかがでしょうか?
 以上3点の他、数10点が展示されていましたが、それぞれおおよそ悲愴感がありません。入れ替えは年ごとにありますが、大きくは変わらないそうです。
 なお、訪問時の展示の構成としては、常設展示室の半分で美術展示、半分で民俗展示(近辺に博物館がないため)、別の常設展示室で「東日本大震災の記録と津波の災害史」、そして、企画展示室で「恐竜展」、が開催されていました。この恐竜展は国立科学博物館とのコラボミュージアムで、全長7mもあるアロサウルスの全身骨格などの展示です。なんとこれが実物化石で、かなり驚かされました。

 電車です。まずはE2系新幹線。

 次に東北本線で北上から一ノ関へ向かいました。

 一ノ関からは大船渡線です。気仙沼まで乗りました。気仙沼駅からの道程は、文末の「アクセス」をご覧下さい。

 大船渡線の中でちょっと撮影してみました。ヴァンガードのThe Heralder 28(ヘラルダー)。ハードな使用に耐える我が相棒です。つくりの良さと扱いやすさが大変気に入っています。

【リアス・アーク美術館】
〒988-0171
・宮城県気仙沼市赤岩牧沢138-5 
・TEL:0226-24-1611
【開館時間】
・9:30~17:00(入館は16:30まで)
【休館日】
・毎週月曜・火曜日
・祝日の翌日(土・日を除く)、
・年末年始休館(12月28日~1月3日)
・メンテナンス休館(1月4日~1月下旬)
※メンテナンス休館の日程はホームページの最新ニュースで要確認。
【アクセス】
・タクシー 気仙沼駅から約12分
・バス(路線バス:ミヤコーバス)
 気仙沼西高行き リアス・アーク美術館下車 気仙沼駅から約30分
・市内観光巡回バス(ミヤコ-バス)
 気仙沼駅前出発 大人100円,子供50円
 ※運行期間
 8/1~8/25(夏休み期間)毎日運行
 8/31~12/1 土・日・祝日運行
※市内観光循環バスは安いのですが、運行日が限られている上に1日2本程度しかありません。
※路線バス(宮城交通)は片道360円です。時刻表は以下をご覧ください。ただ、分かりにくいと思いますので、宮城交通 気仙沼営業所に問い合わせる事をオススメします。
 宮城交通 大沢線(平日)  宮城交通 鹿折線(平日)
 宮城交通 気仙沼営業所:0226-22-7163

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