2012年12月16日

【ArtFM 根津美術館「ZESHIN 柴田是真の漆工・漆絵・絵画」(東京 青山)】

東京青山の根津美術館へ行った。

隈研吾氏設計の建屋、
広い庭園付きで一等地に立つ。

展覧会は念願の「ZESHIN」で、
私にとって最高の芸術家
「柴田是真」の作品が多数集結している。

印籠・頓骨(とんこつ)・箱等々、
見事な描写、超絶技巧の漆芸品に うっとり。

特に私を感動体質にした恩ある品
「漆絵画帖(うるしえがじょう)」には
過去に同じく目眩さえ感じた。

/アートツアラースグル
(館の外観です。
これだけでは隈研吾さん設計と
わかりにくいですが・・)


 (館に入る際に通る通路です。
あっ隈研吾さんだ!と一瞬で感じます。
馬頭広重美術館などと同じ感じです。

(過去に数度お邪魔している根津美術館、
ですが、実のところ、
当ブログにアップするのは初めてです。
大学院時代は学業に忙しかったり、
時々アップでいいかなと考えていたので
お邪魔しても載せていませんでした。
そんな美術館が幾つもあります。
それぞれ再訪問せねばなりません。)

(以下、館内です。)

(広い庭の写真も撮りたかったのですが、
2時間程しか時間を確保できなかった為、
館内だけ見て終わりました。)



(ロビーには石像の
ガンダーラ仏が並んでいます。)


(今回のパンフレットです。
江戸末期から明治にかけての
漆工・絵師、柴田是真(しばたぜしん)の
漆芸品や絵画作品などが
多数展示されています。
主の売りは超絶技巧ですが、
私にとっては、深い深い漆の表現力を
感じさせてもらえる事が
最大の魅力です。
特に感動の中の感動は
漆絵の画帖(うるしえがじょう)。
写真と現物があまりに違う芸術品で、
現物を見る価値を最大に感じる品です。
このパンフレットの左上の絵が
その一部なのですが・・
良さがさっぱり分からない?ですよね。
ですが、現物はすごいです。
色の艶と深さとキレが鳥肌モノで、
漆とは最高の画材なのではないかと
思わされます。
ちなみに、私が初めて漆絵画帖を拝見したのは
東京広尾の山種美術館で、
芸術をみて感極まる今の私を作ってくれたのは、
その、山種美術館で出会った
柴田是真の画帖でした。
今でもその感動が思い出されます。
今回の展覧会では
山種美術館の品は展示されていませんが、
漆絵の良さを感じることのできる
他の画帖が展示されています。

そうそう、別件。
レポート中の「頓骨(とんこつ)」、
聞きなれない言葉ですよね。
印籠を少々大きく幅広にしたような
携帯型ケースなのですが、
私の持っている本によると、
食べ残しを持ち帰るための容器との事です。
展覧会場では、魚や鶏の骨を持ち帰る為の物と
書いてありました。
当時、それらを残して帰るのは
マナー違反だったそうです。
以下、私の勝手な解釈ですが、
今では、その持ち帰るものの臭いの方が
マナー違反ですが
(酒の臭いが漂う金曜晩の電車を想像しています)、
当時は臭いというのは普通の事
(というか、臭さに嗅覚が馴染んでいた?)
だったでしょうし、
臭さよりも視覚が働いたと想像できます。
嗅覚と視覚の特徴の違いと、
時代の流れを感じる品々でした。)

 (帰り道でちょっと撮ってみました。
青山のプラダ近辺です。)

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